ホンダCD125T:予備キャブレター・ケイヒンPD22の取付け&試運転

キャブレターの予備まで持参して旅に出るのかと、呆れるひともいるかもしれない。それでもいいのだ。核心的な重要パーツなのである。「備えあれば憂いなし」だ。古くから筆者を知る者からすると、「お前からそんな言葉が出るとは」と思っているに違いない。

さて、ネットでちょっと調べればCD125Tに合うキャブレターを探すことができる。買うことはもっと簡単。しかしながらキャブレター本体だけ手に入れても使えない。

まず、アクセルワイヤーは使いまわしができない。本来のキャブレターは負圧式、予備キャブは強制開閉式で取り付け位置や仕組みが全く別なので、別途用意が必要である。


負圧式の場合、右グリップのアクセルからきたワイヤーは、赤い矢印の位置でキャブに連結され吸気側内部のスロットルバタフライを動かす。白い矢印はチョークワイヤーの連結。
強制開閉式の場合、アクセルワイヤーは直接ピストンバルブに連結される。また末端のタイコの形状も違っている。


次に吸気側の外径(38mm)がCD125Tのエアクリーナーホースの内径(43mm)と合わない(ブカブカ)ので、その段差を解消しなければならない。


ゴム板を切り貼りして外径をかせぐ。
これでバッチリ。
フロートの油面を14mmに合わせる。


だいたい準備ができたところで、実際に車体に取り付けてみる。


サイドカバー、シート、ガソリンタンクを取り、ガソリンホースをキャブから抜く。
アクセルワイヤー、チョークワイヤー、エアクリーナーホースを外し、最後にインテークマニホールドとの固定のナットを取れば、キャブが外れる。
アクセルワイヤーもグリップから取る。

負圧キャブが取れたので予備キャブを付けてみる。

ワイヤーをピストンバルブに連結する。
予備キャブ専用アクセルワイヤーを取付ける。試運転なので適当な位置。
エアクリーナーホースとインマニ側を固定、予備キャブの準備OK。


ガソリンタンクを載せ、ガソリンホースをキャブに繋ぎ、シートをつけて試運転の準備完了。

さあどんなもんだろうか?

エンジンスタート。普通にかかるが、アクセル全閉からアイドリング付近が不安定でイマイチなので、キャブ下側のパイロットスクリューを緩めていく。かなり緩めないと安定までいかなかったことから、パイロット(スロー)ジェットの番手を少し濃い目にした方がよさそうな感触である。

またワイヤーのアウターが若干長いようで、取り回しの工夫が必要。

さしあたり用意した予備キャブがひとまず使用可能と判断できたので、近所を少し走っただけで今回の試運転は終了。次の本格的な調整は、いずれ折をみて行いたいと思う。それまでにメインジェットとパイロットジェットの番手違いは用意した方がよさそうである。ちなみにジェットニードルは5段階のクリップ式のため予備は不要。

再び元の負圧キャブに戻し、今回の作業はこれにて終了。

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