10月8日(水曜):サラエボの朝は寒い。しかも雨が降っている。日本で生活していれば、こんな日には絶対バイクなんか乗らない。ホテルの食堂の窓越しからそぼ降る雨を見ながら、豪華な朝ご飯を食べる。そして駐車場にバイクを取りに行く。
駐車場はホテルから徒歩で2,3分の所にあり、地下駐車場となっている。料金は高いが、雨に当たらないのとイタズラ等の心配が要らないのが救いである。バイクを取り出し、預かり票をおじさんに渡す。100マルクか、たけーなーと内心ため息をつく。おじさんは預かり票を時間をかけてチェックしている。一昨日預けた時に若いお兄さんが、バーコードでスキャンして料金が確定するが、24時間で50マルクと言っていた。しかしこのおじさんはただ紙を見ているだけ。ボッタクリじゃねえだろうな。100マルク以上は絶対出さないゾ。そのためにわざわざATMで下ろしたのだ。
「50だ」おじさんがボソッと言った。確かに50と言った。100マルク札を渡すと、50マルク札をくれた。
ラッキー、思わずほくそ笑んだが無論顔には出さない。予定の半額になった。素早く立ち去り、ホテルに向かった。9000円が4500円になった。それでも費用がかさんだことには変わりはないけれど。
防寒装備に雨対策を加え、サラエボの街を後にする。オリンピック施設跡が墓地になった近くを通り過ぎる。いつしか雨は小降りになり、州?(県?郡?)の境を越えると晴れ間が見えてきた。
高速道路(有料道路)がある区間では躊躇なく利用する。しっかり整備された広い路肩を独り占め、時速60キロ前後で走る。前方に邪魔はなく、後方から抜かされる時も何も気にする必要がない。下道よりもはるかに安全で快適だ。料金もバイクなのでたかが知れてる。サラエボ近郊から北部の町まで3.5マルク(約320円)だった。


この日はボスニア・ヘルツェゴビナ北部のモドリチャという町で宿泊。サラエボに比べ、気温が高く小春日和のよう。
また今日は何故か金運がいい。ホテルの予約の時アゴダで43ユーロと表示されていたが、チェックインでお姉さんは40ユーロと言った。


本日の走行距離:204km
10月9日(木曜):この日の行程は、ボスニア・ヘルツェゴビナ出国/クロアチア入国→クロアチア出国/ハンガリー入国というスケジュール。ボスニアの北側にクロアチアが、蓋をするような感じで細長く隣接しているので、ハンガリーに行くにはクロアチアを突っ切らなくてはならない。ただクロアチア部分の距離は100kmないため、ただの通過というわけだ。
久しぶりに晴れた穏やかな朝、ボスニア北部の国境を目指す。前の日サラエボの駐車場料金が安くなってお金が余り気味。ガソリンスタンドでは予備タンクにも給油してボスニア通貨を使い切った。
ボスニア出国は数分で完了、無人地帯を少し走り、次のクロアチア入国も数分で完了。そのまま高速道路になる。クロアチア/ハンガリー国境の手前で高速道路の料金所があり、3.3ユーロを支払う。



クロアチア/ハンガリーは、シェンゲン協定国でしかも高速道路が新しいので国境検査場の建物が最初から作られていない。ハンガリーの表示が見えたら、もう入国済みとなっている。


この日はセクサールドという町泊まり。


本日の走行距離:195km
10月10日(金曜):多くの国を旅してくると、国民性の違いというのが分かる。たまたま会う数人と立ち話しをしただけで、全体を判断する訳でもないが、国による差は明らかにある。そしてその印象が、そのまま好みの基準になってしまうのはどうしてもしょうがない。いわゆる海外旅行あるあるだ。
ハンガリーは良い!もう一度来てゆっくり見て回りたい。今回、そう思った初めての国。
だからブダペストなんかただの都会だから、ちょっと見ればいいや、と思っていたら案外良さげ。次回があれば、ていうか次回を作ってまた来よう。






あとブダペスト市内には温泉施設もある。頑張って次、来よう。
この日の宿泊はブダペスト市の北の外れにある宿。


本日の走行距離:164km

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