現状、空路で日本からウラジオストクへ行くには中国を経由するしか方法は無い。札幌からだと実に遠回りである。イメージ的にはアルファベットの「V」の、上の開いている点と点が、日本海を挟む札幌とウラジオの位置関係に似ている(しかもかなり細長いVの字)。本来はそういう近さであるのに、Vの底で交わる点(北京や上海に当たる)を経由するので、実際かなりの遠回りである。
ウラジオストク空港から街の中心部までは列車利用が簡単で便利ではあるけれど、終電が異様に早い。18時空港発がウラジオ行きの最終である。これは搭乗便が少なくとも17時前には空港に着いてないとマズイ。外国人なら入国手続きに時間を取られる可能性もあるので、16時前の到着便を選択するのが現実的であろう。定時運行が必須条件として。
筆者はANA会員なので航空会社は可能な限りスターアライアンス系に乗る。また、LCCは利用しない。
そういういろんな制約がある中で、航空券を探してヒットしたのが今回の吉祥航空。正確には吉祥航空はスタアラに正式加盟ではなく、提携航空会社である。もちろんLCCではなく、上海拠点のフルサービスエアラインである。そして搭乗マイルはANAマイルとして貯められる。航空券は全て込みで、¥131,190。
さて、東京で少々ヤボ用があったので、都内のホテルに3泊した。それにしてもホテル代、高くなりましたね。
6月29日(日曜):世界一周ツーリング再スタートの出発点であるウラジオストクに戻るため、本日成田空港から再出国する。29日と言えば、3ヶ月前境港からフェリーで意気揚々と出国した日と奇しくも同じ日付である。
成田空港へは京成スカイライナーを利用。日暮里から空港第2ビルまでわずか36分、早い。
成田では通常、青(ANA)組なら第1ターミナル南を目指す。ところが今回の吉祥航空は、赤(JAL)組の本拠地第2ターミナルを使用しているので、筆者には初めての施設となる。






便名 | HO 1380 |
フライト区間 | 東京・成田 NRT → 上海・浦東 PVG |
フライトスケジュール | NRT 13:15 発→PVG 15:20 着 |
機材 | B787-900 |
発券クラス | (R) ANAマイルに70%積算 |
ビジネスクラス搭乗 leg 数 | 25 leg 目 |



という訳で、ラウンジで沢山食べて機内食は飲み物だけというのが吉祥航空ビジネスクラスでは正解なのかも。
乗り継ぎの上海浦東空港で、さらに思いも寄らないも災難に見舞われた。
成田ではウラジオまでの搭乗券をもらえなかったので、じゃあ上海で出してもらえばいいやと思っていた。飛行機が到着し「Transfer」の案内に従って歩いてくと、ほらねちゃんと乗り継ぎカウンターがある。しかも吉祥航空のカウンターにはお姉さんがスタンバイしている。この女性スタッフは端末に向かうと、そつなく作業をしすぐにウラジオまでの搭乗券を出してくれた。
乗り継ぎ専用の通路を抜けると保安検査場、混んでいるが仕方がない。けっこう時間がかかったものの手荷物検査は終了、ラウンジで一休みだなと、気を抜いた瞬間だった。どこからか吉祥航空の女性係員が現れると筆者の横に立ち、こう言った。ウラジオストク行きに乗り継ぐお客さんは中国に一回入国して、出発カウンターで搭乗券を出して貰わなければなりません。申し訳ありませんが、最初からやり直してください。
まじか、面倒くさい…
こういう場合はノーチョイスなので、お姉さんについて行くしかない。ターミナル内のスタッフ専用の通路や、ショートカットや特例割り込みを駆使して、中国入国→出発階に移動→吉祥航空カウンターで搭乗券発券と通常よりかなり早いスピードで回ってきた。で、その後は筆者一人で、中国出国→今日2度目の保安検査を経てようやくラウンジにたどり着いた。



ウラジオストク行きはほぼ定刻で出発した。機材A320、単通路の小さな飛行機である。ビジネスクラスはアブレスト2-2で2列の計8席。シートはリクライニング可動域が少なく、ANA国内線のプレミアムクラス以下。夜中便なので、そもそも機内食は期待してないが、それでも想像を下回るショボさだった。
便名 | HO 1349 |
フライト区間 | 上海・浦東 PVG → ウラジオストク VVO |
フライトスケジュール | PVG 22:30 発→VVO 03:55 (+1) 着 |
機材 | A320 |
発券クラス | (A) ANAマイルに125%積算 |
ビジネスクラス搭乗 leg 数 | 26 leg 目 |
総合的にみて、吉祥航空はおすすめポイントが少なめですね。
おまけ:ロシア入国審査の話し
飛行機から降り入国審査に並ぶ。他のロシア人に比べ圧倒的に長い時間がかかって、やっぱり途中から別室送りになった。1度目のウラジオ港でのイミグレよりも簡単ではあったがその中で、「帰りの航空券はありますか」と聞かれた。
「有ります」と答えた。こういう場合に備え、発券後48時間しか有効でない、いわゆるダミーチケットを用意していた(12USドルです。そのうち記事にします)。スマホを係の人に提示した。パソコンに記録してましたね。
さて、バイクで出国するのに、ロシア→日本の航空券のデータがあって大丈夫なんでしょうか?分かりません。次のカザフスタンに行くとき、その答えが出ると思います。ややこしい事になりませんように…。
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