ホンダCD125T:被視認性を高めるライトの改造(LED化)

バイク事故で自爆の次に多いのが右直事故(海外右側通行なら左直)。また、交差点の右直に限らず、対向車がこちらの車線を横切って店舗や横道に入るときや、逆に店舗や横道から出てくる車両も危険だ。いずれも対向車のドライバーが、我々バイクを発見するのが遅いため起きる事故である。

バイクの方も何の疑問も持たず予測もせずに通過してしまうのなら、無防備なライディングと言える。

1990年代に「バイクは昼間もライトオン」というキャンペーンがあり、その後保安基準が改定され、ヘッドライトはイグニッション連動で常時点灯となった。

しかし個人的には、それでも安全対策は不足していると思っている。理由は次の3点。

①クルマの性能が上がる一方、ドライバーの質の低下を感じている。例えば、スマホ見ながらの運転や高齢者ドライバー問題。多分海外も似たり寄ったりか、あるいはもっと悪そうだ。

②国内ではバイクの数が減ると共に、ドライバーからバイクに対する意識が減って、見落とされがちになり易い。

③海外では新興国等で中産階級が増え、クルマの所有率が上がり、事故の絶対数が増えている。


海外を走るならば、さらに見落とされないような被視認性対策の強化が必要だ。そこで我がCD125Tに行った改造を紹介。

その①BMWに付けていたLED補助灯10W×2をCD125Tに移植するにあたり、ヘッドライトもLEDに変更する。全体としての使用電力量を下げるためだ。まずはそこからスタートする。

ヘッドライトを開けて、付いていたハロゲンのバルブを外し、LEDバルブにポンと交換、という風にカンタンにはいかない。そこがバイクいじりの楽しいところ。

CD125TのヘッドライトバルブはPH8という規格。汎用品のLEDバルブはH4規格が主流。当然PH8の口金にH4のバルブは合わない。そこでH4のヘッドライトケースへと丸ごと交換する。探してみると、「マーシャル」のイエローレンズで小型バイク用のがあったのでそれにする。このマーシャルのヘッドライトユニットには、ハロゲンバルブが付いているので、LEDバルブは別途用意し交換した。

これでヘッドライトのLED化が終了。

ヘッドライトレンズの中央に猫のマーク。古いバイクなら昭和の流行がむしろ丁度いい。
アドベンチャーバイクの雰囲気作りに欠かせないのが、ヘッドライトガード。ホームセンターのキッチンコーナーで売っていた麺の湯切りを改造。はね石等からヘッドライトを保護する。


その②BMWから外しておいたLED補助灯をCD125Tに取り付ける。さて、その取り付け場所であるが、あれこれ試行錯誤の末、建築足場用の異径直角クランプを利用し、なかば強引にフロントフォークに取り付けた。収まってみると、悪くはない。

こんなやつをホームセンターで買って、黒で塗装。  画像引用元:モノタロウ
「イレクターパイプ」を適当な長さに切って補助灯の取付け台座にする。
フロントフォークのアウターが潰れるほどきつく締め込んでいるので、ほぼ緩まない。

白いLED補助灯を左右に従えて、黄色いヘッドライトが光る。


バイク前面はこれにて完成。

その③テールランプを強化。後ろの荷台の二階建て部分がかなり後方にせり出しているため、元のテールランプがやや見にくくなってしまっている。これでは危ない。後方にせり出たキャリアの後端に、補助テールランプを付けてみる。

ホームセンターで見つけたのが、大型トラック箱車用の車高灯というもの。LED面発光というのが新しくて面白そう。12/24V共用で、使用電力量は1.2W。配線は前部のLED補助灯と同様に、バッ直でヒューズをかまし、リレーを挟んで点灯する方式。

リアキャリア後端に取付けた。やや上向きにしてある。配線はコルゲートチューブで保護する。
取付け部品は、自転車関連で余っていたやつを利用。上にびよ〜んてなってるのは切ります。


車高灯からくる配線一式。リレー付きで線は4本。
サドルの下で配線する。白い丸は、分岐させ増設したアクセサリー電源でイグニッションオンで通電する。黄色い丸は車体アース。


はい、できました。1本がヒューズ付きでバッ直、1本がアクセサリー電源、2本が車体アース。
昼間の道路上でも確認したがけっこう明るい。


これで前後の被視認性がアップしたので、もう「後ろから前からどうぞ」って感じ。

言っとくけど、「どうかちゃんと見てくださいね」という意味ですから。

それにしても畑中葉子がセクシー歌謡曲『後から前から』をリリースしたのは強烈であった。その2年前に歌っていた清純系『カナダからの手紙』との曲の世界観の隔たり具合に、当時高校生だった私ですら、びっくりした(ドン引きした)事をなんとなく覚えている。

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