旅と文庫本、これはとても相性が良い。
眠れない夜汽車の窓ぎわで、雨に降られた日のベッドで、長いトランジットの待ち時間にラウンジでページをめくる。本を読む旅人って、そのたたずまいが絵になると思う。読んでいる当の本人にしてみれば、ただの時間つぶしでしかないのだけれど。
お気に入りを2度目3度目と読むのもいいし、『このミステリーがすごい!』とか『ミステリが読みたい』とか『本屋大賞』などから未読の作家を選んでみるのもいい。
どんな作品を持って出るのかは人それぞれで、旅の行き先に合わせて選ぶのも案外オツだ。
問題はどれだけ持っていけるかだ。2泊3日なら長編1冊、10日間の旅なら3、4冊あればいいだろうか。年単位ならどうだろう?文庫本とはいえ重いしかさばる。バックパッカーと違いバイクに積めるものの限度はある。せいぜい20冊がいいところか。
さてこの20冊の文庫本、当然持ち帰る事はない。読み終えれば捨てる。あるいはすれ違う日本人に譲ったり、日本人宿に置いてくる。日本から持ち出した本が旅人の手に渡り続け、世界のあちこちを行ったり来たりするのはよくある事である。
世界一周用に選んだ本は下の写真の通り。あともう1冊『同士少女よ、敵を撃て』が文庫本化されれば買って加えよう。
それと2冊の洋書ペーパーバック、『The Hunt For Red October』と『FIRE FOX』、翻訳版を読むのももちろんいいが、英語で原作を読むのも面白いのである。
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