ホンダCD125T:YSSリアサスペンションのサグ出し&プリロード調整

少し前に仮積載をしてみた時、かなりリアサスペンションが沈んでいるのを感じた。このままではまともに走れない。やはり本気のサスペンション調整が必要だ。


バイクにかかる重量(=筆者の体重+旅の荷物)に合わせて、あらかじめサスペンション(以下サス)のたわみ量(サグ)を計算し調整する作業を実施した。これをサグ出しと言う。

基本的なサグ出しの考え方は次のようになる。

リアタイヤが浮いた状態でのサスが伸びきった量(空車0G)

マイナス 

ライダーと積載物を合わせた状態でのストローク量(乗車1G’)

を、

サスのフルストローク量(ホイールトラベル量) 掛ける 3分の1 で出た数値

に近づける事である。


まずは空車0G での数値を測る。センタースタンドをかけ後輪が浮いた状態にし、任意の位置にマークをし基準にする。アクスルシャフトのセンターがゼロ地点。

アクスルシャフトのセンターからキャリアにマスキングテープを付けた地点までの長さを測る。
340mmという数値が出た。この数値を基準とする。バイクに荷重がかかれば、車体は沈むので基準のマーク位置も下がっていく。


次はサスのフルストローク量を測る。メーカーが数値を公表していないので実測する。これもセンタースタンドをかけたままの空車0Gでの数値。ダンパーからロッドが見える長さ+バンプラバーの分をフルストローク量とする。

80mmであった。この数値がYSSリアサスペンション E302のフルストローク量に極めて近いはず。

これの3分の1にあたる数値は、26.66…。切り上げて27mmで計算することにする。


次は乗車1G’の数値を測る。センタースタンドを下ろし、キャリアに軽トラの冬タイヤを4本(計39kg)のせ、筆者自身(体重は非公開)もバイクにまたがり、ステップに両足をのせる。軽トラの荷台にそっとつかまり、できるだけ乗車状態にしてサスの数字を測る。というか測ってもらった。

軽トラの冬タイヤ(ホイール付)4本で39kg。旅の荷物はパニアケースの重さも含め、多分これくらいの重量にはなるはず。もしかしたらこれよりも重いと思う。また、ガソリンは満タン。

筆者の体重は最近減っていないので(ホントはやや微増)、特に乗車装備は無しで軽装でまたがる。旅に出ればそのうちやせていきますから。

調整前の最初の乗車1G’は302mm。

調整前乗車1G’は、基準の線で302mmを指した。

空車0Gの数値340mmから調整前302mmを引くと、38mm。これを27mmへとプリロード調整していくのが、今回のサグ出し作業となる。

基準の印が313mm(340−27)になればサグ出し完了。


回り止めのネジを外す。シルバーのリング状のパーツを時計回りに回していけば、サスは硬くなっていく。
乗車1G’での数値が313mmになるまで締め込む。2本サスなので、左右均等にしていくのは当然。
色が黒っぽいのが今回締め込んだ分。かなり硬くなった。


以上でサグ出しとプリロード調整は終了。もしかしたら再度仮積載をして、やや遠くまで試運転に臨むかもしれない。


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