少し前に仮積載をしてみた時、かなりリアサスペンションが沈んでいるのを感じた。このままではまともに走れない。やはり本気のサスペンション調整が必要だ。

バイクにかかる重量(=筆者の体重+旅の荷物)に合わせて、あらかじめサスペンション(以下サス)のたわみ量(サグ)を計算し調整する作業を実施した。これをサグ出しと言う。
基本的なサグ出しの考え方は次のようになる。
リアタイヤが浮いた状態でのサスが伸びきった量(空車0G)
マイナス
ライダーと積載物を合わせた状態でのストローク量(乗車1G’)
を、
サスのフルストローク量(ホイールトラベル量) 掛ける 3分の1 で出た数値
に近づける事である。
まずは空車0G での数値を測る。センタースタンドをかけ後輪が浮いた状態にし、任意の位置にマークをし基準にする。アクスルシャフトのセンターがゼロ地点。


次はサスのフルストローク量を測る。メーカーが数値を公表していないので実測する。これもセンタースタンドをかけたままの空車0Gでの数値。ダンパーからロッドが見える長さ+バンプラバーの分をフルストローク量とする。

80mmであった。この数値がYSSリアサスペンション E302のフルストローク量に極めて近いはず。
これの3分の1にあたる数値は、26.66…。切り上げて27mmで計算することにする。
次は乗車1G’の数値を測る。センタースタンドを下ろし、キャリアに軽トラの冬タイヤを4本(計39kg)のせ、筆者自身(体重は非公開)もバイクにまたがり、ステップに両足をのせる。軽トラの荷台にそっとつかまり、できるだけ乗車状態にしてサスの数字を測る。というか測ってもらった。

軽トラの冬タイヤ(ホイール付)4本で39kg。旅の荷物はパニアケースの重さも含め、多分これくらいの重量にはなるはず。もしかしたらこれよりも重いと思う。また、ガソリンは満タン。
筆者の体重は最近減っていないので(ホントはやや微増)、特に乗車装備は無しで軽装でまたがる。旅に出ればそのうちやせていきますから。

調整前乗車1G’は、基準の線で302mmを指した。
空車0Gの数値340mmから調整前302mmを引くと、38mm。これを27mmへとプリロード調整していくのが、今回のサグ出し作業となる。
基準の印が313mm(340−27)になればサグ出し完了。



以上でサグ出しとプリロード調整は終了。もしかしたら再度仮積載をして、やや遠くまで試運転に臨むかもしれない。
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