ロシア(1):ウラジオストク〜ハバロフスク

7月1日(火曜):イースタンドリーム号からウラジオストクに上陸した時に、通関などでお世話になったLINKS 社のYURIさんと朝ホテルの外で待ち合わせをした。一緒に車でYURIさんの倉庫までバイクを取りに行くのだ。


3ヶ月ぶりのYURIさんとCD125T。

バイクを外に出してもらい、バッテリーのマイナス線をつなぎエンジンをかける。いつもの事だが、長く放って置かれたCD125Tはすぐには目覚めない。セルとキックを併用、しばらくしてエンジンはかかった。

バイクの装備に着替え荷物を積んで、YURIさんと別れの握手をしたら、さあ出発だ。



ウラジオストクを出れば次の都市はハバロフスクである。方角は北北東で距離は約750kmで、3日に分けて走る。今日の目的地は約200kmの地点で、そこにある宿を目指す。

かなり蒸し暑いウラジオ郊外を時速60km前後で走る。追い抜く車が窓から親指を突き出してエールを送ってくれる。私もそれに応える。


昼ご飯休憩で道路沿いのカフェに立ち寄る。
いろんなパンが並んでいるが、ロシア語が分からないためパンの中身が分からない。

外を眺めぼんやりパンをかじっていたら、扉を押して入って来たおじさんが近づくと、英語で話しかけてきた。外のバイクを見て日本人だと思ったと言い、二言三言会話をすると、おじさんは買い物をするでもなくすぐに出ていった。おもしろい。


この先シベリア地方での宿泊は道路沿いにある小さな安宿である。基本的には行き当たりばったりで、その日の部屋の有無で泊まれるかどうかが決まる。ロシア語が堪能でなければ予約はできない。Googleマップで探して当たりをつけておいて、あとは直接行くだけである。それからキャンプや野宿はしない。


空き部屋はあった。カフェもあるので、晩ご飯・朝ご飯には困らない
エアコン付きで良かった。2100R。


本日の走行距離:219km


7月2日(水曜):ロシアからのキツイ洗礼を受け、己の不注意をのろい、アンラッキーな出来事に見舞われる。そういう1日だった。


この日は270kmくらい先の所にある宿が目標だった。走行は少し慣れてきた。路面に現れる穴や段差を前もって見つけ避ける。他の車やトラックが抜きやすいように右寄りキープで走る。なかにはスパシーバ(サンキュー)ハザードをするドライバーもいる。景色は巨大な北海道のようである。アライグマが轢かれているのも同じだ。

非力な原付二種、スピードも出ない。それでも10kmや20kmはすぐに走り切る。そうこうしてるうちに目的地が近づいてきた。ホテル(ロシア語でガスツィーニツァ)を見つけ、バイクを止めレセプションに行って、覚えたてのロシア語で「部屋はありますか?」と聞く。返ってきた答えは無情にもまさかの「ニエット」だった。困った。

うなだれ気味で外に出てスマホをいじくる。次の宿まで約50km、Googleマップの出した表示である。しょうがない走るか、まだ午後3時くらいだ。

1時間後次のホテルに到着した。今度は大丈夫そうだ。しかし根拠のない楽観は通じなかった。2連敗。数km先にも宿があるようだ。割と大きな建物だった。ここなら客室数も多そうだぞ。なんとここも非情にも部屋の空きはなかった。3連敗だ。

次の候補地は約100km先、広大なロシアの大地は容赦なく厳しい経験を旅行者に与える。

午後4時を過ぎている。流石に疲れてきた。が、迷ってるヒマがあれば走れと、頭の中が言っていた。仕方がないので走った。午後6時半頃たどり着いたホテルは空きがあった。

M 60 ホテル、隣にスーパーがあるので食べ物や飲み物が手に入る。
2700R、エアコン付き。


お気に入りの雪駄、片方無くした。ホテルに入って気がついた。完全に自分のミス。片方は絶対に落とさない方法でザックに取り付け、もう片方はよく見れば絶対に落ちる方法でザックに取り付けた風にした。超間抜けだ。

パニアケースの上に載せている「sea to summit」の防水バッグが壊れた。しかも両方、同じ日に。なんというアンラッキー。

右側の緑は、底の部分がはがれてきた。何故だ?蒸着が弱かったのか?取り敢えずダクトテープで応急処置をした。


左側の青は、ロールして留めるバックルの部分がちぎれた。何故だ?それほど酷使はしていないが?取り敢えず口をすぼめてストラップで応急処置をした。


本日の走行距離:なんと428km


7月3日(木曜):昨日だいぶ走ったので、今日は楽勝である。ハバロフスクまであと100km強、昼前には着きそうだ。

ロシアのガソリンスタンドでの給油方法は、日本とはかなり違う。手順はこうだ。

①レギュラーガソリンなら「92」なので、92の給油ホースを探し、バイクのガソリンキャップを開け給油ノズルをタンクに突っ込む。

②店に入り係の人に、給油場所番号と油種と入れたい量を伝える。料金を計算してくれるので、言われた金額を支払う。

③バイクに戻って給油する。

④入れたい量より先に満タンになってしまったら、ノズルを戻してから店の人に余った金額を返してもらう。


ロシア語で数字を覚えるのは大変。メモ紙を見せる方式にしたら簡単。
レギュラー92を6リッターというメモ。8リッターバージョンもあり。

上の④は面倒くさいので、燃費と距離からわかる給油量をいつも入れればスムーズな給油作業になる。ちなみに1リッターは60ルーブル前後=100円強。


快晴の中、ハバロフスクに向け走る。緯度でいうと稚内より北になっている。蒸し暑さは消え、北海道の夏と同じ空気感である。そして昼前にハバロフスクに到着。

ホテルは「サッポロ・ホテル」にしようと決めていた。だって道民ですもの。

ドアの左にsapporoの文字が。予約ができなかったのでここも直接やって来た。
1泊6400R 、お高いですね。


本日の走行距離:124km

ハバロフスクには2泊の予定。

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