旅の装備の中で、カメラほど選ぶのに悩ましいものがあるだろうか?
どのようなカメラにすれば、旅先の思い出を上手に記録できるのだろう。
現代ならば、ブログやSNSにアップするために見栄えの良い画像が必要だし、少し昔の話しなら、撮影枚数に限りのあるフィルム写真、失敗せずきれいに写したい。誰もがそう思う。それが人情だ。そして我々は今も昔もこう考える…。
一眼レフカメラならきっと…
来ました、一眼レフカメラ問題。ここから堂々巡りが始まっていく。
せっかくの海外旅行、いいカメラを買って、絶景写真を撮りまくろう。旅行前の高揚感が拍車をかける。いっそ望遠レンズも揃えて、あっ三脚も要るかもしれない。
ふと我に返る。待てよ、撮影旅行に行くわけでもない。そんな重いカメラセットを持って、一体何の作品を撮ろうと言うのか?別にスマホでも充分じゃん。
いや、さすがにスマホはないか。せめてコンパクトカメラにするか?コンパクトカメラって画角何mmだっけ?
一眼レフカメラに比べ、コンパクトカメラのスペックの低さに改めて悩み、そしてまた再び一眼レフに戻っていく。レンズは1本だけにする。神レンズを買えば解決!決めた、もう悩まない。
しかししかし、先人達のブログを覗くとこう書いてある。「軽くてかさばらない方がいいんじゃない」そのアドバイスにまた揺らぐ。やっぱそーだよな。そしていつまでも終わらないカメラ選び。
筆者はどちらかと言うと、カメラはコンパクト派である。リコーGRのフィルム機やデジタル機を、何度も旅に持って出た。しかしここ十年は新しくデジカメを買うことも無く、スマホで済ませていた。確かにスマホ写真でも充分といえば充分な気がした。
それでも世界一周の準備をするようになってから、「カメラ何か買わなきゃなぁ」といつからか思い始めた。スマホじゃないんだよなあ、やっぱりカメラだよな。そして、世界一周旅のカメラ選び問題が終わりなく展開していく。
特に参考にさせてもらったのが、写真撮影を趣味にする方たちの情報で、もう完全にカメラ沼レンズ沼にはまり込んでいる様子が面白くためになる。
長期間ネット情報の中を果てしなく彷徨い、遂に自分なりの決着を見出した(と思われた)。
世界一周に持って行くカメラは、OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M1 Mark III 。マイクロフォーサーズ機で、一眼レフ機より重さもサイズもかなり携帯性に優れている。合わせるレンズは、 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。このレンズは、神レンズと言われていて、35mm換算で24mm−200mmとなり、全域F4と明るいくせに広角から望遠まで1本でまかなえる。地平線まで広がる風景や野生動物、今日食べたB級グルメまでこのレンズで写すのだ。よ~し完璧だ。
マップカメラで中古美品もけっこう出てる。あとはいつ買うかという、それだけだった。
カメラ問題に決着がついて半年以上たった頃、あれだけ考え抜いた自分の決心が何故かゆらぎ始めた。
その原因はやはりサイズ感だった。答えは今までの経験の中にあった。これまで30数回海外旅行に出かけたが、スマホ含め全てコンパクトカメラであった。先人たちのブログにあった金言「軽くてかさばらない方がいい」は、自分の言葉でもあったのだ。忘れていたのだ。多分過去幾度となくカメラ選びに直面するたび、コンパクトカメラを選んでいたことを。
あれやこれや長期間悩んでいたのは何だったのか、今回は3日で即決した。2022年春、買った。もちろんおニューです。
私が世界一周に持って行くカメラはこれ。フジフィルムのX100V。松田聖子ではないが、もうビビビと来ました。16万円以上した所謂高級コンデジ。単焦点(35mm換算)35mm F2、重さ約500g。
練習がてら2023年の1月台湾・香港と7・8月の東南アジア旅行に持ち出して、色々と撮ってみた。
カメラマニアではないので詳しいことはよく分からないが、ブログにのせる程度には十分写っているのでは、と思う。
トレッキング中やザックをかついでの街歩きの場合なんかは、ザックのショルダーハーネスにカメラを付けてしまえば、両手が空くし、またすぐにカメラを外して撮影ができる。そんなときに活躍するのが、「ピークデザイン・キャプチャー」だ。
カメラ問題は決着した。分厚い取説も持参して機能の勉強をしつつ、旅の様々を記録していきたいと思う。
このカメラのいい点をひとつ。充電ケーブルの端子がUSB Type–Cなので、上下方向がないのでうれしい。mini-Bタイプなんかは小さいし上下があるので、差し込む時なんかが老眼には厳しいのデス。
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