ツーリング3日目の9月29日、ひんやりとして透き通った山の朝。深呼吸をひとつして、ペダルを踏み込む。



このあたりまで上がってくると、植生もだいぶ違う。また工事の箇所も多い。前日よりさらに急登の連続ではあるものの休息十分、着実にこぎ上げていく。
とは言うものの標高2500m越えるあたりから空気が薄くなるのが感じられ、自転車を漕ぐのも大変になってくる。



そして大関山トンネルが現れた。ついに南部横貫公路の最高地点標高2722mまでやってきた。天池から11キロ、3時間で450mアップ。



トンネル出口周辺は少し広くなったスペースがあるが、店などは全くないので「2722m到達記念」的なグッズの類は欲しくても存在しない。証拠の写真は必ず撮っておきましょう。
通り抜けた山をふりかえり、しばし満足感に浸ったあと、台南を出て一度も使わなかった重いギアにいれかえ、下をめざす。

まだ朝早く、観光のバスや車が走っていないので、このすばらしい景色の道をほぼ貸切りの状態で走る。ぐんぐん速度を上げ、みるみるうちに山を駆け下りていき、ふりかえると10分前にいたトンネル出口は、すでにはるか彼方に。道路のはしから身をのりだして見てみると、谷底もはるかに下の方。非常に高度感のある山岳道路で、この様な景色の中、風を切って走るのは非常に爽快だ。



霧鹿に11時には着いてしまった。唖口から距離約40キロ、標高差2000mを1時間半くらいで走ったことになる。また急に高度を下げたためか、耳の奥に少し痛みを感じ、ペットボトルはつぶれていた。
まだ余力があるので、台東まで一気に走る。

霧鹿から初来までは、ゆるい下り。そして、初来で国道9号線と合流し、海端で20号線と南部横貫公路の終点となった。その後約50キロ、台南側とは少し違う曇り空の下、ひと踏ん張りして台東まで走りきった。



駅で自転車を分解し、輪行袋に入れて南回りの鉄道で台南まで戻る。



3日目の走行距離:127キロ
高度:450mアップ、約2700mダウン
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