猫の習性といえば、高い所に登るのが好きだったり、紐を揺らせば思わず飛びついたり。猫なら全員そうなるようで、その理由を猫に尋ねても「だって自然にそうなるんだもん」程度の答えしか返ってこない。
「習性」の意味を調べると、ある種の動物に共通して見られる行動様式とある。または習慣によってできた性質ともある。
我々バイク乗りの習性といえば、最○端とか、なんとか半島の先端とか、とにかく先っちょを目指して走り出すことだ。何故行きたくなるのか説明できない。「だって行ってみたいんだもん」、こりゃあんた、猫と同レベルだ。
筆者注。「バイク」という単語は、日本では一般的にオートバイ、自動二輪、単車、モーターサイクルの事を言い、自転車をバイクと表現するものを見聞きすると違和感を感じてしまう。(個人の見解)
さて前置きが長くなったが、この韓国自転車ツーリング、韓半島(朝鮮半島)の最南端に行ってみることにした。
1986年の初海外旅行から何度も渡航を重ねてきたが、ツアー会社の団体ツアーでの旅行は、私は一回も経験がない。全て個人旅行だ。個人での旅行はツアーに比べ、その自由度は当然大きいわけだが、それでもバスやら鉄道のスケジュールに合わせないといけない。これがなんとも面倒くさい。もっと自由が欲しい。
ある時、「自転車旅行」というジャンルが存在することを知った。自転車に荷物を積んで日本各地を旅行している人がいるそうだ。これは良さそうだ。公共の乗り物に縛られることなく、自由に好き勝手に移動ができる。
ワタクシ自転車は趣味でもないし、特に好きでもないので詳しくは知らない。でも調べました。そして買った。
当時「日韓共同きっぷ」という九州からソウルまでの片道コミコミの安いチケットが販売されていた。博多までの移動時間や帰りの費用を考えると、むしろ割高になるわけだが、おもしろそうだったのでこのルートで行くことにした。
今(2023年)なら絶対このルートにはしない。自転車の入った重い輪行袋と旅行の荷物を持っての移動は、すごーく大変なのだ。初めての事なので、分かってなかった。
パスポートと切符の日付けを見ると、2006年2月15日に出国し、帰国は2月23日、韓国国内は1週間の旅程であった。
ソウルから4時間ちょっとで自転車ツーリングのスタート地点の順天(スンチョン)駅に到着した。
ここから初の海外自転車ツーリングがスタートする。
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