2008年ヨルダン・シリア・レバノン 自転車ツーリング(2):死海浮遊〜投石事件〜シリア入国

死海で水に浮いてみる。これは人類の夢、旅人の夢。

「塩分濃度と比重の関係で人体が浮く」のが物理の法則らしいが、実際に経験してみるとこれはとても不思議な感覚だ。岸から数メートルの所まで行って、そっと背中から水に浸かる。沈む感覚が全くしない。浮遊感を背中に感じ、あとは写真の通り。

死海の塩分濃度は33%、舐めてみたら強烈にえぐい味がした。「しょっぱい」なんて言葉が甘すぎる、不快な味覚。また目に少しでも入ったら危険なので、そっと水からあがりシャワーを浴びた。

海水浴とは一味違う、不思議を体験。
何ヶ所かこういうのがあって、自由に泥パックができる。どんな効果があるのだろう。
有名な死海の泥パック。このオジサン真剣に泥を塗ってました。


ツーリング2日目、豪華な朝ごはんを食べて、モーベンピック死海リゾートホテルを出発する。標高マイナス400mを走るが、酸素が濃すぎて呼吸がどうとか、そういう事はまるで無い。標高プラス400mにいても、何も影響がないのと同じだ。

死海の北端あたり。ヨルダン川が流れ込む。
ガソリンスタンドで休憩していたら、旅人がやって来た。このオジサン、なんとフランスから徒歩で旅して来たらしい。世界は広い、いろんな人がいるもんだ。
あなたは、だあれ?
昼ごはん、パン・野菜・ホンモス・ファラフェル。
ヨルダン川東岸を走る。
とてもいいコンディションのプジョー504。


ヨルダン川東岸を行く。左手側数キロにはヨルダン川が平行して流れ、パレスチナとの国境となっている。いわゆるヨルダン川西岸地域だ。この辺りは、はるか昔イエス・キリストが活動していた一帯で、キリスト教徒にとっては巡礼地地帯である。

さてこの日、非常に腹の立つ出来事に遭遇した。今(2023年)までいろんな国に旅行しいろんな経験をしてきているが、このヨルダンでの一件ほどムカついたことはない。

ヨルダン国道65号線を走っているわけだが、途中途中でいくつもちいさな集落を通り過ぎていく。その時だ、ガキが小学生くらいのガキが石を私に向かって投げつけるのだ。私が自転車でやってくる姿を発見すると、何か獲物を見つけたように楽しそうに叫びながら、石を拾い投げてくる。

怒鳴ると散って逃げていく。それを見ている大人は、すまなそうに私になにか言う。集落を通過するごとにこんな感じだ。ヨルダン、一体この仕打ちは何だ?

自転車の旅行者が異国の文化に見えて気に入らないのか。イスラエルの横暴に投石で対抗する、あのパレスチナの様子を真似ているのか。旅行者に向かってインティファーダみたいな事はするな!とにかく腹立たしい出来事であった

宿の選択肢は少なかった。
多分地元の人と同じ食事内容。


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