ラオスのビエンチャンから空路ベトナムに入国。ハノイ・ノイバイ空港から旧市街まで移動。宿はホアンキエム湖周辺にした。早速旧市街を散歩してみる。ラオスよりも活発な経済の様子がすぐにわかる。






筆者の世代、「ベトナム戦争」は歴史の教科書に出てくる単なる過去の出来事などではなく、子供の頃テレビのニュースで見たりしていて、同じ時間の中で起こっていた出来事であった。
ハノイの青空を見上げ、ふと「北爆」なんていう言葉が浮かんできたりするのである。


さて、ハノイ滞在のあとはベトナムを縦断しサイゴン(ホーチミン)へと向かう。旅行会社「シンカフェ」のハノイ支社で南行きのチケットを買ったはずなのだが、メモなどはもう残っていなかったので、料金やスケジュールは不明。
直通ではなく途中のフエ、ダナン、ホイアンなどで宿泊を入れながら下っていくバス旅である。



また、フエではDMZ(DeMilitarized Zone=非武装地帯)ツアーに参加した。
下の3か所の他に地下トンネルなども見学できた。



フエで乗客を拾ったバスは、国道1号線の最大の難所であるハイバン峠を越えるとダナンに到着する。次の街ホイアンまでは、それほど距離はない。
どこかで会った日本人旅行者に「ホイアンはのんびりできて良いところだ」と聞いていて、実際来てみたらその通りで良い場所であった。上のアイキャッチ画像は有名な日本人橋。





ホイアンの次はニャチャンで一泊し、その後サイゴンに到着した。サイゴンでは中心部1区のファングーラオ通りとブイビエン通りに挟まれた狭い路地にある小さな宿に宿泊した。

外国人旅行者が集まるファングーラオ通りから歩いて行ける距離の所に、「ベトナム戦争証跡博物館」があるので行ってみた。ハノイの博物館よりも展示物は豊富で、内容もかなり濃いものがあった。中には視線を外したくなるものも当然あり、リアルな戦争被害の実態がわかる博物館であった。



私は映画はわりとよく見る方だ。好きなジャンルの一つが戦争映画。日本で見ることができるベトナム戦争の映画は、ほぼ全てアメリカ製なので、それはつまり私たちもアメリカ側の論理で見ていることになる。ある時それが疑問に感じた。
今回の旅で、ベトナム側から見たベトナム戦争を少しは知ることができて、自分なりの「答え合わせ」がまあまあできたつもりである。
館内で流されていたモノクロの映像の中に印象的なものがあった。米軍と戦う前線の部隊をサポートする内容を撮ったもので、それは「食」だ。ホーチミンルートを使い、米などの食材や生きた家畜までも前線まで届けられていた。煮炊きの道具までも運んでいる場面もあった。弾薬も大事であろう、しかし食べないと戦えないのだ。敗北しベトナムから追い出された、米軍の食事を見るとわかる(あくまでも映画でだが)。缶詰とビスケット主体の携行食料では、長期の戦闘は無理なのだ。
旅行なんて結局は「遊び」なわけではあるけれど、その国に来てみるとその国が持ついろんな部分を見て、食べて、感じて、知ることができる。それでもおそらく、旅行者が分かることなんて表面的なことだけだ。
けれどそれは、未知の場所への好奇心にいざなわれるままに、旅人となった者だけが得られる特別な経験なのだ。
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