1986年中国・パキスタン・インド・ネパールの旅⑪:北西辺境州チトラル

パキスタンルピー。1USドルが17ルピーで両替できた。当時のドル/円は155~160円なので、1パキスタンルピーはおよそ9円強。

1人の西洋人と知り合った。たしかペシャワールの同宿の旅行者で、ビールを飲みに行こうと誘われた。イスラム教の国でビールなんか飲めるのかと半信半疑の私に、そいつは誰に聞いたのか飲める所があると自信たっぷりだ。

ペシャワールで一番大きなホテルのバーで、イスラム教ではない外国人は飲めるらしい。

という事でタクシーに乗り、バックパッカーなんか絶対に泊まれそうにない高級な外観の大きなホテルにやって来た。

特に怪しげでもなく普通のホテルのバーで、中国出国以来の待望の冷えたビールを1本飲んだ。イスラム教の国でアルコールを飲むという、ちょっとした背徳感が面白かった。

剥がしたラベルには、パキスタン国産とある。お会計は63ルピー、けっこうした。

同じ日にペシャワール市内の旅行代理店で、チトラル往復の航空券を買った。260ルピー、約2500円。

何故チトラルに行こうと当時の私が思ったのか、記憶もメモも無いので分からないのだが、チトラルの近くにカラッシュ族が住む渓谷の村があるというので、恐らくそこを訪ねてみたかったのだろう。

翌日の11月9日、F27という44人乗りのパキスタン航空のプロペラ機で北西辺境州のチトラルへと向かった。(画像:wikipediaから引用)
チトラル市街。秋も深まりだいぶ冷涼になってきた。長いライフル銃を持っている男を見かける。街の雰囲気はなんとなく殺伐としていたように感じた。

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