普通二種免許を取った

改めておさらいしますが、二種免許というのは有償で旅客を運送するのに必要な運転免許で、バスやタクシーなどを運転するための免許です。しかしながら筆者、タクシードライバーになろうとか、そんな気持ちも予定も全くありません。

そのうち何かの役に立つかもしれない」程度の思いつきです。「そのうち」というのは、世界一周帰国後のことを指すと思います。ひょっとしたら今年も含む場合もあるかもしれません。今のところはぼんやりした霞のような感じで、何もありません。ブログのネタになりそうになれば、いずれ記事にしてみます。

さてさて、そんなふとした思いつきから二種免許の取得への道が始まるのだが、まずは情報収集だ。なんでも最近は(と言っても21年前から)二種も教習所で取れるらしい。平成14年(2002年)の道路交通法改正からということだ。因みに筆者世代が悩まされた限定解除、つまりバイクの大型免許は平成8年(1996年)の改正で教習所でもOKとなった。

いわゆる一発試験(技能試験を運転免許試験場で受けるやつ)は初めから除外したので、素直に教習所に行くことにする。それにしても教習所なんてすごい久しぶりだ。なにしろバイクの中型免許以来となる(41年前)。車の免許について筆者は、実は教習所に行っていない。日本で四輪の免許を取得していない。若い頃にカナダ滞在中に取った免許を日本の免許に書き換えただけなのである。ズルじゃないですよ。制度上問題ない手続きです。

去年の夏の退職後から、失業保険手当を満額もらうため仕事はしていないので、たっぷりある自由な時間を利用できる。調べるとハローワークには教育訓練給付金制度というものがあり、ハローワークが認定するメニューを受講すれば、その費用の一部(2割)が支給されるという。これに教習所での二種免許の教習が該当するのだ。ただし全ての教習所が対象ではないので、給付金制度が利用できる教習所を選ばなければならない。

ということで、ハローワーク給付金制度対象かつ公安委員会公認教習所の中から、自宅から一番近い「札幌インター自動車教習所」に入学した。

普通二種(MT)教習料金約21万円を支払い、視力検査等の手続き⇒後日、簡単な適正試験⇒第一段階という流れである。第一段階は、学科講習7時間・技能講習8時間で、「みきわめ」修了後に第二段階に移る。その際、既に一種免許はあるので仮免許試験のようなものは当然発生しない。第二段階は、学科講習12時間・技能講習10時間。全て修了すれば、最後に卒業検定となる。


4輪で教習所を走るのは初めてなので、なんだか新鮮。
教習車はマツダ・アクセラ、5速マニュアル。

まずは第一段階、教習所内のコースにある様々な課題を交通法規に則ってクリアしていくのは、一種免許と同じ。特別難しいものはない。一つを除いて。それが二種免許のみに課される「鋭角の通過」だ。初見でのクリアはほぼ不可能。こんな感じのコース。↓

三角形になっている部分が鋭角コースで、手前の小さいのが普通二種用で、大きいほうが大型二種用になる。試験では、ここを切り返し3回以内で通過しないと失格。ただ慣れてコツがわかると右鋭角でも左鋭角でも、何度やっても脱輪せずに1回の切り返しのみでクリアできるようになった。

この写真だとイマイチ難しさが伝わらないので、下に京都府の岩滝教習所が公開しているYouTubeを引用させていただくので、見てください。他の動画もけっこう面白い。

上のような鋭角コースも慣れてしまえば、どうということはない。卒検では右鋭角・左鋭角のどちらか一つが課題で出る。

コツとしては、左鋭角の場合:①右折で進入、コースの右端に右側のタイヤをギリギリに寄せる。②かなり前まで突っ込む。③左にフルステアリングで曲がる。④脱輪しない位置で止める。⑤右にフルステアリングでバックする。この時サイドミラーと目視で、右後輪が縁石ギリギリになる位置で止める。⑥左にフルステアリングで離脱する。この時左後輪が左にある内側の三角に接触・脱輪しないかは見えないが、信じて行く。

右鋭角の場合:①左折で進入、コースの左端に左側のタイヤをギリギリに寄せる。②かなり前まで突っ込む。③右にフルステアリングで曲がる。④脱輪しない位置で止める。⑤左にフルステアリングでバックする。この時左後輪の位置が見えないので、右にある内側の三角と運転席との位置関係をよく見て止める。⑥右にフルステアリングで離脱する。この時は右後輪が内側の三角に接触・脱輪しないかは確認できるので、信じて行く。

もう一つの場内の卒検課題の「縦列駐車」や「バックでの方向転換左右」も特に難しくはないので、第一段階の「みきわめ」も滞ることなく修了し第二段階に移る。場内の卒検課題は「左鋭角」「右鋭角」「縦列駐車」、「方向転換右バック」、「方向転換左バック」のうち二つが出る。

第二段階は路上教習。路上試験の卒検課題は、「直前合図での停止」3回、「指定場所での停止」1回、「転回」1回なので、これに沿うような内容で教習所近辺を走る。「指定場所での停止」は、指定された目標物に左後部ドアの真ん中に合わせて停止しなければならない。あとはシミュレーターを3時間、これが気持ち悪く、船酔いみたくなりキツかった。

そして入学から1ヶ月半後の11月の中旬、卒業検定の日がやってきた。場内の課題は「左鋭角の通過」と「縦列駐車」になった。どちらも問題なくクリアし、路上試験に出る。特に指摘される事もなく1回で合格となった。この後、ハローワークや運転免許試験場に提出する書類などをもらい、これにて教習所は終了。次は、学科試験の本番となる。ハローワークからの給付金約4万円も、手続きから数日で入金になった。

これから新しく免許の併記(免許の種類を加える)をする人は、誕生日が近い場合は誕生日が過ぎてからが絶対オススメです。免許証の有効期間は、未来の誕生日の回数を基準とするからです。また、免許の更新と重なる場合は、免許の併記をすれば更新の講習は受けなくても大丈夫です。


そして教習所を卒業し2ヶ月くらい経った、誕生日を過ぎた先々週の月曜日、札幌の手稲にある運転試験場に行って、学科試験を受けてきた。

二種を受ける人も、初めて免許を取る若者たちと同じ部屋で学科試験をやる。当然一種とは内容も難易度も違います。問題集の本を買って、けっこう勉強したので難しくはなかった。
「それでは発表です!」司会者の声と「ダラララ〜」というドラムロールがフロアーに響き渡り(本当は簡単なお知らせ電子音)、受験した人々がドキドキで見つめる中、画面が変わり番号が発表される。
どよめきとため息が交錯する。私の受験番号は「0124」、ちゃんとあった。バンザイ、1回で合格です。「サクラサク」って電報打つか。


左下の免許取得の年号が、昭和・平成・令和と揃ったのがちょっぴり嬉しい。

万が一ですよ、仮に次に大型二種を取るときは学科教習も学科試験も不要となります。

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