20代前半に何度か香港に行った事がある。スターフェリーの乗り場近くの雑居ビルに旅行会社が入っていて、航空券の手配などで利用した記憶がある。「またヨロシクね」なんて女性スタッフから渡された名刺には、アマンダ・リンとかキャンディ・チャンとか書いてあって、思わず目の前の女性の顔と、名前を見比べてしまう。そういうちょっとしたカルチャーショックを受けた覚えがある。
また、20代の中頃カナダに2年ほど住んでいた時、私が働いていた会社の社長(日本人)の奥さんが香港人で名前が「リンダ」、娘さんが「キャサリン」だった。
このように私の中では、イングリッシュネーム=香港人の文化として刷り込まれていた。
それから数十年が経ち、世界一周の準備でハードとソフト両面で色々準備をしていく中、ふとイングリッシュネームのことが頭に浮かんだ。
旅先で外国の様々な場面で出会う人たちと会話していると、すぐ「君、名前は?」ってなる。そんな時日本人の名前は、なかなか聞き取ってもらえないことがけっこうあると思う。
例えば自分の名前が、「モロボシ・ダン」とか「ケン・ソゴル」なんて場合、そのままファーストネームを言えばオッケーだ。こういう名前の持ち主はラッキー。イングリッシュネームなんか必要ない。
あなたが「左門豊作」や「犬塚信乃」だったら名前の一部を改造して、「サイモン」とか「シン」と言い換えても、多分それほど抵抗はないはずだ。
運悪く?あなたの名前が「風大左衛門」とか「丹寅朝太郎」だった場合なんかは、けっこう面倒だ。聞き返されて、もう一回言っても聞き取れないから、ほぼスルーされるに違いない。ここはやはり自分の納得する範囲でイングリッシュネームを作り、導入する事を強くオススメする。
そもそも旅先で知り合う人達との会話で使うのが正規の使用方法だが、オプションで次のような使い方もできる。
世界三大ウザったい国インド・エジプト・モロッコみたいな所に行ったら(私は今の所インドしか行った事ないけど)、必ず「ハロー!あなたの名前なんですか?」って、大した用もないのにいきなり話しかけて来る。そういう鬱陶しい人たちに自分の名前を言うたびに、貴重な何かを削られていくような気がして、これがどうも癪にさわる。
そこでイングリッシュネームの出番だ。じゃんじゃん惜しげもなく使えてしまうわけだ。
日本人のメンタリティだと、なかなか英語名って使いづらいし、そもそも日本国内では需要が無い。四股名や源氏名、芸名以下だろう。
しかしまあ、旅行なんて遊びだ。自分の好奇心を満たしにいく訳だから、イングリッシュネームを使うのも面白そうだし、便利に違いない。
というわけで数年前に、自分にイングリッシュネームをつけるという検討をしてみた。慣れておかないとね。
まず、使用場面はオフィシャルではないので、ファーストネームだけでいい。
どんな名前だって構わないが、やはり本名と近い音。それと短かめ、できれば1音節がいいかな。
そして考えること15分、「Ted」←私が決めた自分のイングリッシュネーム。
早速「Call me Ted」とか「Hi, I’m Ted」とか口に出してみたが、とても自分の事と思えなかった。
まあそのうち慣れるか。
せっかく別名を作ってあったので、ブログのハンドルネームにも利用しよう。
改めて、ご挨拶いたします。
このブログの筆者TEDです。よろしくおねがいいたします。
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