世界一周レベルの人なら、「スネークファーム」という単語が出れば反射的に「ああ、あれね」となる。
「毒蛇の館」のようなものを想像していたあなた、少し違うんですよ~。ここはこれから世界放浪の旅へと出ていこうとする、免疫的に丸腰な旅人にとって重要な準備の施設。世界各地の怖い病原体に対して、その抗体を己の体に打ち込む予防接種を受ける場所で、WHOが管理する正規の赤十字協会病院なのです。
病院の隣に毒蛇の飼育・研究や観光の施設もあるので「予防接種を受けに行く」ことを「スネークファームに行く」と言うようになったらしい。まあ「毒蛇の館」も間違いではないか。
また何故バンコクで、そんなにも多くの旅人がそこを準備基地にするのかというと、外国人でも予約無しで低料金ですぐ打ってもらえるからだ。日本だとかなり面倒くさいし、しかも高い。
8月10日(木曜)、体調は万全、絶好の予防接種日和だ。
宿からスネークファームまでは徒歩で約20分。シーロム地区だと徒歩圏内。


スネークファームは病院というよりも毒を扱う研究所で、敷地は広く街の喧騒も届かない。この感じは、俗界を隔てる神社に参拝に来たのと似ている。パワースポットと言っていい。我々のような旅人にとっては。





1番の部屋で、受付用紙・番号札・パスポートを渡し、20バーツを払う。
一旦外で待ち、少しすると4番の部屋に入るよう言われる。4番はドクターの部屋だ。核心部に近づいてきた。

4番の部屋でドクターと接種希望の打合わせをする。私は日本から接種記録を持ってきていたので、それも提出。
次に、ドクターが書いた接種ワクチンの用紙を5番の窓口に持っていく。料金を支払うと、自分用のワクチンが手渡される。

次に4番の部屋の接種室でワクチンの注射をしてもらう。利き腕を聞かれ、左腕に髄膜炎と狂犬病。右腕に腸チフスと日本脳炎だった。全然痛くない。


狂犬病ワクチンは1週間後に2回目を打つので、その予約をして終了。かかった時間は約1時間。費用はトータル4,070バーツ 約16,000円。日本で受ければ3倍にはなる。
以下、筆者のワクチン記録。しばらくは最強でいられそう。
ワクチン | 回数 | 接種記録 | 効果持続期間 | 料金 |
---|---|---|---|---|
日本脳炎 | 1回 | 2023年 8月バンコク | 5年 | TB600(2,400円) |
腸チフス | 1回 | 2023年 8月バンコク | 3年 | TB550(2,200円) |
髄膜炎 | 1回 | 2023年 8月バンコク | 5年 | TB2,500(1万円) |
狂犬病 | 3回 | 2023年8月バンコク①② 2024年7月札幌③ | 5年 | ①②TB700(2回分2,800円) ③¥15,400 |
破傷風 | 3回 | 2023年6月札幌①② 12月札幌③ | 約10年 | ¥11,500(3回分) |
A型肝炎 | 3回 | 2023年6月札幌①② 12月札幌③ | 約10年 | ¥23,100(3回分) |
麻疹風疹 | 1回 | 2023年 6月札幌 | 20〜30年 | ¥8,700 |
黄熱病 | 1回 | 2022年 10月東京 | 一生 | ¥19,800 |
ワクチン接種は、生まれた年により法律により予防接種内容が違うので、単純に参考にはしないでくださいね。
病院隣に観光施設の「スネークファーム」があるので見学した。TB800。






ちなみに左上のはオブジェだよ。まあまあリアルだ。
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